夢への切符



私は決してなにわ男子のジャニーズ人生全てを見てきたわけでもないし、長年のファンでもない。
寧ろ新規に分類される枠だと思う。
でもこんなにも素敵なグループを応援できている幸せを日々感じている。
そんな私の溢れ出す気持ちを拙い言葉ではあるが記念に綴りたいと思う。


----



2021.07.28


「絶対デビューする!絶対今日!」謙杜くんに会える嬉しさと緊張でワクワクが止まらない私は、呪文のようにその言葉を呟きながら横浜アリーナへ向かった。



「なにわ男子が好きなんです」そう伝えると、「知ってる!最近よく見る!」と言われることが増えた。
「まだデビューしてなくてJrなんですけどね〜…」そう伝えると「えっ、まだデビューしてないの?」と必ずと言っていいほど驚きの言葉を返された。


Jrとは思えない仕事量、世間からの認知度、それはファンとして誇らしく嬉しい気持ちを抱いた。
同時に、それでもなおデビューというステージに進めないことへの不安のような、悲しさのような、悔しさのような、苛立ちのような、なんとも言えない感情を抱いていた。



----



何度もデビュー発表するのではないか?そんな期待に駆られた瞬間があった。だって彼らの実力、人気は十分すぎるぐらいだったし、いつデビューでもおかしくない…そんな雰囲気はずっとあったのだから。


ツアー日程のが発表され、7月28日横浜アリーナ公演の字を目にした時、期待しない方が無理だった。


記念すべきなにわの日横浜アリーナという大きな会場、そして彼らにとって1年以上ぶりの有観客でのコンサート、全公演MCのYouTube配信決定、なにわのにわのOPEN時間…


期待した、期待しか無かった。


だけど不安な気持ちも大きかった。これでなにもなかったら?もちろん自分の期待が裏切られるショックもあるが、なにより、7人が心配だった。


Jrとは思えない仕事量と世間からの高い認知度、周りからのデビューを期待する声…彼らが1番身をもって感じていたはず。だからこそ期待するし、デビューしたい、しなければならないという思いも強くなっていたはずだ。


〝今の勢いを逃しちゃいけない〟


ファンがデビューを期待し、焦りを感じていた以上に彼らの方がその事実を痛いほど痛感していたはずだ。(あくまでも想像でしかないですが)


だからこそ、彼らの強い思いが報われなかった時、彼らが辛そうな顔を見せるのも、彼らのモチベーションが保てるのかも私は心配だった。


彼らはそんなに弱くない、きっとそれでも夢を追いかけてくれるはず。信じていた、信じていたけど不安だった。


強い人ほど実は弱いから、壊れてしまわないか不安で心配だった。彼らの幸せを願わずにはいられなかった。



----



電車に乗り横浜アリーナに向かう中、SNSを開くとデビューへの期待が広まっていた。電車に揺られながら〝何も無くてもガッカリしないようにしよう〟という自分への保険と〝それでもやっぱりデビューして欲しい〟という矛盾した思いを胸に抱きながら、祈るように会場へ向かった。


会場に着くと、入口に沢山の取材カメラを抱えた人影を見た。なにわの日とは言え、ツアー日程的にはオーラスでもなければ初日でもない…取材カメラこのタイミングではいる?しかも昼公演で?
期待の気持ちがどんどん膨らんでいく。


ライブが始まり、MCコーナに入る。いつも通りYouTubeの配信がつながりゲームのお題が発表される。〝誰が宣伝を上手くできるでshow#なにわ男子しか勝たん〟なんともふわっとしたお題だったしルールも曖昧。メンバーも「なにこれ?」「どういう事?」と疑問を口々に言う。(「番組とかでMCで宣伝する時に役に立つって事でしょ?」と挟む謙杜くん天才)


今までのゲームにはなかった沢山のカンペが丈くんに渡される。〝えっ?もしかして?〟会場中にそんな空気が流れ出した。


最初は大西畑の2人、メンバーが決められてるのも、ゲームの内容も、今までにはない流れ。


期待が高まる。


2人が宣伝したのは常に公に発表されてるなにわ男子のお仕事の宣伝全てだった。改てジャニーズJrにも関わらずグループや個人で沢山のお仕事を貰っている事と初見でもスラスラ宣伝をこなす2人に感動を覚えた。


…と同時に〝えっ初っ端から全部言っちゃってなんもなくない?〟もう残されているのなんて、いや、でも、もうそれしかない。


次は恭平ちゃん、さっきとはカンペの内容も打って変わって宣伝というか、宣言というか(笑)でもここで少し肩の力が抜ける。ここで恭平ちゃんにこのカンペを読ませたの、今となってはすっごい大事なポジションだったなと実感する。まぁその時はそんな事も考えられないぐらい興奮してたし、動揺していた。


次は謙杜くん、カンペを開く謙杜くん、目をキョロキョロさせて驚いた様子。
なになになに。怖い怖い。」もう私は後半これしか口にできていなかった気がする。
「なんと!なにわ男子公式インスタグラム開設決定〜!」嬉しそうに叫ぶ謙杜くん。「聞いてない!聞いてない!」と驚くメンバー。「24時間で消えちゃうやつとかあるっすよね?」とすっとぼけたこと言う謙杜くん、思わず「知ってるやろ」と突っ込むけど正直動揺しすぎてそれどころじゃない。


〝えっ本当に本当にもうこれはそうなのでは???〟


次にカンペを読むのはみっちー。内容は単独YouTubeチャンネル開設決定。


〝もうもうもうそうじゃん、もうこれくるじゃん〟


会場からも期待の悲鳴が上がる。隣に座っていたギャルソンTシャツの大橋担のお兄さんに「えっこれそうですよね(泣)」と泣きつく私。もう正気ではなかった。


最後に読むのは丈橋の2人、2人が並んだ時点で、もうこれは確定演出じゃんそう思った。会場も期待の目を向ける。私はみっちーの辺りから常に過呼吸状態、正直記憶は曖昧だけど、「本当に?本当に?」と言いながら泣いていた記憶はある。


2人が紙をひらく、でもその紙は白紙で「えっ?」となるメンバー。あ〜〜もうこれは確定だ、遂に発表されるんだと興奮する会場。


それでもメンバーはあくまで分からない、まだ分からないと言うように「どういう事?」「繋げっとけってこと?」と言い、いつものギャグを繰り出す大橋くんと乗っかる丈くん。動揺して何も出来なくなってもおかしくないこの状況で、あくまでも〝番宣を上手くできるかを競う企画〟を続行することが出来る2人にはやはり経験の長さと、対応力を感じたし、〝まだ分からない、そうじゃないかもしれない〟という彼らの不安も感じた。


突然暗転する会場

〝最後まで声を出さずにご覧下さい〟

その文字がスクリーンに映し出された瞬間、ああ遂に遂に、この瞬間が来たんだと実感して涙が止まらなくなった。


心臓音が流れ、メンバーひとりひとりの名前と顔の映像が流れる。


もうそれは期待しない方がおかしくて、ていうかもうこの演出は確定なのに、それでもずっと7人は不安そうな表情で画面を見つめていた。


っと、何度もこの瞬間を期待して、何度もその期待打ち砕かれたのだろう。


〝デビュー〟 


その文字を見るまでは信じられない。彼らの表情はそう言っているようだった。


〝2021年11月12日なにわ男子CDデビュー決定〟


遂に、待ち望んだ、決定打がスクリーンに映し出される。


その文字を見た瞬間泣き崩れ、肩を抱き合い、喜ぶ7人。会場も悲鳴と涙と喜びに包まれた。


普段は完璧アイドルでちょっぴり毒舌キャラの流星が声を上げて泣き、普段はクールな恭平ちゃんが膝をつけて泣いていた。美白で美しすぎるその顔を真っ赤にして泣くみっちー、デビューその文字を噛み締めるように見上げ涙する大吾くん。〝やってやったぞ!〟そう聞こえてきそうな程、力強く拳を突き上げ涙する丈くん、いつも本当に世界を救ってしまいそうなニコニコ笑顔の大橋くんも涙で溢れていた。


〝泣き顔、笑顔、長尾謙杜です!〟


このキャッチフレーズが世界一似合う男だと思った。
勿論謙杜くんの笑顔が好きだし、私の死ぬ前に見たいものランキング堂々の第1位なのだけど。(知らねえよ)


でも顔をぐちゃぐちゃにして、赤ちゃんみたいに泣いて、メンバーと肩を抱き合い喜ぶ謙杜くんは、世界で1番かっこよくて可愛くてやっぱり私の最高のアイドルだとそう思わずにはいられなかった。


本当に本当に幸せだった、幸せという言葉では表現しきれないほどの高揚感と幸福感でいっぱいだった。


私は泣いて喜ぶ彼らの姿も、会場の熱気も、あの瞬間を全て忘れることはないと思う。


私は、彼らの夢が叶い喜ぶ姿を見て本当に本当に彼らを好きになってよかったと心の底から思った。こんなにも人の夢が叶う瞬間で感動できるのを私は初めて知った。


7月28日 、私にとって自分の誕生日よりも、大学の合格通知を受け取った時よりも、なによりも幸せで大切な日になった。これから先この幸せな瞬間をきっと忘れないし、これを超える日はないのではないかと思うくらい。


少し先の未来も予測できず、暗く不安な世の中が続く中で、彼らと出会い彼らを応援できることが幸せだ。


彼らの存在は私の生きる糧と言っても過言ではない。
大袈裟と言われるかもしれないけど、本当に本当に私にとって生きる原動力なのだ。


なにわ男子に、長尾謙杜という最高の自担に出会えて本当に本当に私は幸せ者だと思う。



----



最近はJrでも普通にテレビに出れるし、自分たちの持ち曲でライブもできる。デビューというのは世間からしたらCDを出したか出てないかの僅かな差なのかも知れないし、デビューの価値や意義を問う声もある。


それでも彼らにとってこのCDデビューは〝7人でいられる未来〟を確約してくれるものであり〝7人で夢を追いかける為の切符〟なのだと私は思う。


これから先この切符を手に大きな世界へ羽ばたいていくなにわ男子の明るい未来にワクワクとドキドキが止まらない。


CDを出して、アルバムを引き下げツアーをして、沢山の音楽番組やバラエティにでて、本当に紅白の司会も、五大ドームツアーも、国立競技場でのコンサートもやってのけてしまうかもしれない。


いやきっと彼らならその姿を見せてくれるだろう。


その時私はちどんな気持ちになるんだろう?嬉しくて誇らしくて、でもちょっぴり寂しい気持ちになるのかな?


謙杜くんは空で繋がってるって言ってくれるし、第2のホームは皆の心の中ですって言ってくれるし、それを信じていないわけじゃない。寧ろ最近はその言葉に何度も泣いて好きを実感するばかりなのだけど、


〝でもやっぱり寂しいものは寂しい〟そう思ってしまうと思う。


だけどそれでもいいと今の私は思う。だって彼らが夢を掴んでいく姿を見れるだけで私は幸せをだから。7月28日、横浜アリーナでデビューを彼らと知ったその瞬間から、7人の幸せが私の幸せだと実感したから。


〝遠くに行っちゃったな~…〟


そう思わせるようなアイドルになってほしい。


空のように大きく、手を伸ばしても届かなくて、でもいつでもそばにいてくれる、そんなアイドルであり続けて欲しい。



そんな未来に少しの寂しさと大きな期待を乗せて。



なにわ男子CDデビュー決定本当におめでとう‼️

f:id:kento_cheek:20210802034356j:plain